二十五世住職 柏葉 修道
寺伝によれば、慶長15年(161)現在地の北五百米の館平に、寶珠寺二世喜室快鷟大和尚が「10万の帰依」により創建したと伝えられていることから、開基家は伝承されていない。
この開山大和尚は、天正8年(1580)開創の三ケ田寶珠寺・慶長元年(1595)開創の花輪長福寺いずれも二世を努めており、一般的に二世は徳望厚い祖師が多く、寺院開創と深くかかわる立場にあった。
その後、開創の場所が狭あいであったことから、百数十年後の享保年間(1716~1736)五世代に現在地に移転建立されたが、文化年間(1804~1818)に堂宇一切を焼失し、文政3年(1820)に再建されたものであるが老朽化が著しく、平成元年に改築し今日に至っている。
また、明治に入り小坂鉱山が活况を呈し、鉱山従業員が増加したことから、二二世曹源大和尚が鉱山敷地内に「鏡得寺出張所(のち別院)」を建立し、これが現在の曹源院になっている。
「雪害児童供養地蔵堂」
山門の向かいに建つ地蔵堂は、鏡得寺の枷藍ではないが、昭和13年1月26日、授業中の小坂小学校体操場が雪のために倒壊し、8名の児童が圧死するという悲しい事故が発生し、その幼い霊を慰めるために町当局が建立し、冥福を祈っているものである。
雪国ならではの悲惨な事故であるが、今日なお、60路を超えた同級生のお参りが絶えず、雪に対する日頃の管理のあり方を、今も呼びかけている。
「行事」
◎正月供養、彼岸中日供養、花まつり
「教化事業」
◎梅花講:6月の観音供養、12月の成道会も行う。
◎希望する町内の夏休み小中学生座禅会。
〒017-0201 秋田県鹿角郡小坂町子様字下小坂32